チェコ出身の画家といえばアルフォンス・ミュシャ(1860~1939)。『黄道十二宮』や『スラヴ叙事詩』などの代表作があり、柔らかな曲線や淡い色使い、花、星、植物と女性の優美なモチーフが印象的な作風です。100年前の作品とは思えないほど洗練されたデザインは世界中の人々に愛され、日本でもファンが多く存在しています。
そんなミュシャが活躍したチェコ・プラハでは、ポスターやイラストだけではない彼の作品に出会うことができます。
プラハ城の敷地に位置する聖ヴィート大聖堂は、600年かけて建てられた荘厳なゴシック様式の大きな聖堂。その外見も圧巻ですが、内部に飾られた色とりどりのステンドグラスが見どころです。ここでは、ミュシャが手掛けたステンドグラスを見ることができます!
ミュシャのステンドグラスは『聖キリルと聖メトディウス』。聖キリルと聖メトディウスの兄弟は、チェコにキリスト教を広めていった功績のある人物です。ミュシャが祖国チェコの始まりを描いたこの作品はただ美しいだけでなく、チェコの歴史も感じられるものになっています。
ミュシャがお好きなら、プラハ旧市街の市民会館は必ず訪れたい場所です。1912年に完成したこの建物は、優美なアール・ヌーヴォー建築による、チェコの文化を象徴するものとして愛されています。ミュシャは他の一流のアーティストたちとともにこの建物の内装を手掛けました。
特にこの中の「市民ホール」はミュシャの部屋といわれ、ミュシャワールド全開になっています。ステンドグラスのデザインから壁の装飾まで彼がこだわったこの部屋は、まさに絵画の世界に入り込んだような気持ちになります。
余談ですが、「ミュシャ」はフランス語発音によるもので、チェコでは「ムハ」と発音されますのでご注意を!
アール・ヌーヴォーやミュシャが好きなら絶対に訪れたいプラハ。アートの世界を楽しむ優雅な旅はいかがでしょうか。
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