モンゴルのお金って見たことありますか?
モンゴルの通貨はトゥグルグと呼びます。“円”、“円形のもの”を表すそうです。
さて、こちらがモンゴルの紙幣

500 ~ 20,000トゥグルク紙幣は、色が違うだけでデザインは一緒です。
描かれている人物は、皆様もご存じモンゴル帝国初代皇帝のチンギス・ハーンです。
12世紀 モンゴル高原北東部の有力氏族に生まれたチンギス・ハーン(このころはテムジンと呼ばれていました)。
当時モンゴルに統一国家はなく、各氏族が抗争を繰り返していました。
父親が暗殺され一時力を失うも、勢力を盛り返したテムジンは氏族争いを勝ち抜き、モンゴル高原を統一。チンギス・ハーンの称号を授かります。
モンゴル帝国の勢いはとどまることを知らず、その最大版図は世界の陸地の18%にまでのぼりました。歴代の最大版図記録の1位はイギリス帝国、モンゴル帝国はそれに次ぐ2位です。
チンギス・ハーンは、モンゴル帝国建国の英雄として現在も称えられています。

10 ~ 100トゥグルグ紙幣も同じデザインの色違い。
描かれている人物は ダムディン・スフバートル。モンゴル革命の父と呼ばれます。
中世には世界を支配したモンゴル帝国も、皇位継承争いなどで内部分裂していき力を失います。
17世紀、満州地域にあった後金(のちの清朝~中国)の支配下となり、モンゴル帝国は滅亡します。その後19世紀まで中国の支配下となります。
1920年、スフバートルはチョイバルサンらと人民党を結成。
ソ連赤軍の支援を受け中国軍を駆逐し、ソ連に次ぐ世界で2番目の社会主義国家、モンゴル人民共和国として独立を果たします。
1992年にはソ連の崩壊に影響され社会主義を放棄。モンゴル国として再出発しましたが、スフバートルは近代モンゴル建国の功労者として現在でも英雄視されています。
ということで今回はモンゴルのお金のお話でした。