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    コーカサス 東トルコって何があるの? 2025-05-23


    トルコの東の方って何があるのかご存じでしょうか?

    トルコと言えば、真っ先に思いつくのはやっぱりイスタンブールですよね。

    アジアとヨーロッパの中継地、かつてビザンツ帝国の首都コンスタンティノープルとして栄えた大都市、シルクロードの商業都市、グランドバザール・・・

    え?ほかには?? トロイの木馬のチャナッカレ、石灰棚のパムッカレ、アルテミス神殿のエフェソス・・・思いつくのは西の方ばかりですね。せいぜいトルコ中部のカッパドキアまで。


    今回はあまり語られることのない、東トルコの魅力ご紹介します。


    ネムルトダーゥ遺跡(世界遺産)

    トルコ東部、アドゥヤマン近郊のネムルト山の遺跡。
    かつてこの地に存在したコンマゲネ王国のアンティオコス1世が紀元前1世紀に建てた墳墓です。オスマン帝国軍の行軍中に偶然発見されました。

    山の頂上には小石を積んで作られたピラミッド、そしてピラミッドを守るように、ギリシアやペルシアの神々の像が座して並びます。しかし、神々の像はいずれも首から上がなく、それらの頭部は足元に落ちており、異様な雰囲気を醸し出します。

    ピラミッドにはアンティオコス1世の墓があると言われていますが、小石が積まれていることから崩落の可能性が高く、また発掘後の復元が難しいことから、発掘調査が行われていません。


    トルコ最大の湖 ヴァン湖

    東アナトリア地方にある塩湖。その大きさはなんと琵琶湖の5.6倍。 東京ドーム 79,893個分です。

    かつてヴァン湖東岸には、湖を中心に広大な地域を支配したウラルトゥ王国(紀元前9世紀~紀元前6世紀)の首都トゥシュパがありました。
    ヴァン湖の湖底にはウラルトゥ王国の古城と都市遺跡が沈んでいます。
    ヴァン湖には『ジャノ』と呼ばれる未確認生物が生息しているという都市伝説があり、それを調査していたチームが湖に沈んでいる都を偶然発見したのだそうです。

    ヴァン湖の周辺には、湖を見下ろすヴァン城や、ヴァン考古学博物館など、ウラルトゥ王朝を知ることができる史跡・施設があります。



    ヴァン湖の南に浮かぶアクダマル島には、ウラルトゥ王国の滅亡後、この地に移り住んだアルメニア人により建てられたアルメニア使徒教会の聖十字架教会があります。その外壁には、聖書の物語を描いたレリーフが刻まれています。




    ちなみにヴァン湖周辺地域は、オッドアイの白猫、希少種ヴァン猫の生息地であり、保護センターでヴァン猫たちと触れ合うこともできます。絶滅危惧種のため、国外への持ち出しは禁止されており、ここでしか触れ合うことができません。
    美しいネコチャン♥



    アフラトのセルジューク朝墓地

    ヴィス湖西岸の街アフラトには、11世紀から12世紀にかけて存在したイスラム王国セルジューク王朝の墓地があります。広大な土地に8000基を超える墓標が立ち並びます。墓標には美しい幾何学文様が掘られています。ハチュカルの墓標群があるアルメニアのノラトゥス墓地と似ていますね。レリーフが施された石の墓標が立ち並ぶ様子は、まるで古代神話の世界を彷彿とさせます。


    ムラディエの滝

    ヴァン湖とアララト山の途中にある観光スポット。
    平地に突然現れる大きな幅広の滝。川に架かる吊り橋からの眺めも迫力があります。


    アララト山

    トルコの東端には、標高5,137mのアララト山がそびえます。
    旧約聖書に登場するノアの箱舟が漂着したといわれるアララト山。かつてアルメニア人国家の中心にあり、アルメニア人の精神的象徴として大切にされる山。
    (そのためトルコとアルメニアは領地を巡る対立があります。)

    アララト山の南側には船の形をした地形があり、これがノアの方舟の遺構なのではないかと言われています。


    確かに船に見えなくもない。


    ドウバヤズット地方イサクパシャ宮殿


    山腹に建つ宮殿。イサク=パシャにより17世紀に建てられた宮殿。
    第一次世界大戦まで使用され、州知事が執務を執り行っていました。完成まで99年の歳月をかけて造られた宮殿は『完璧な宮殿』と称されます。


    カルス

    アルメニアと国境を接する街カルス。10世紀にはアルメニア王国の首都でした。オスマン帝国、ロシア帝国、アルメニア、トルコと支配権が移り、時代に翻弄された街でもありました。カルスには、街のシンボルである玄武岩で作られたカルス城がそびえます。


    忘却の都 アニ (世界遺産)  
    カルスの街から東に50kmほどにある村。かつてはシルクロードの中継都市として栄え、アルメニア王国は首都をカルスからアニに遷都。最盛期には人口約10万人を擁し、世界最高の建築技術が集まった『千と一の教会の都』と呼ばれる年でした。モンゴルの襲来や、大地震を経て廃墟となり、そのまま忘れ去られ、現在は小さな村と、かつて都だったものの遺跡がのこるのみとなっています。


    ヴァン地方の朝食

    ヴァン地方の伝統的な朝食では、なんと20~30品もの料理が並べられます。その品目の多さでギネスにも登録されています。地元食材で作られたパンやチーズ、サラダなどが、食卓に並びます。


    ジャーケバブ

    マリネしたラム肉を、地面と垂直ではなく水平にして回転させて焼くケバブ。
    ピタパンと一緒にたべるとおいしい!


    東トルコ、結構おもしろいじゃん